管理職の残業

管理職の残業

 日本の会社の場合、古くから考えられているのが、「管理職は残業代をもらうことができない」という不思議な発想であり、しかもこれは、暗黙のルールとして、この部分に深く食らいついて追及するという管理職の人がほとんどいないということもまた不思議なことです。
 実際労働基準法にも「管理監督者には残業代を支払う必要がない」ことが明記されていますが、しかし、ここでいう「管理監督者」の定義を明確に理解しないと、大きな誤解を招いてしまうことになります。

 

 労働基準法で定められている「管理監督者」というのは、「経営者と同等の管理監督能力、責任がある者」という定義のもとで、「管理監督者には残業代を支払う必要がない」の部分が有効になります。
 ところが一般の会社で「部長」や「課長」が「経営者と同等の・・・」というくだりに合致しているケースというのはほとんどあり得ないことでしょう。もちろんそれは会社の規模やとらえ方にもよりますが、基本的には「あり得ない」と考えていいはずです。

 

 もっと「経営者と同等の管理監督能力、責任がある者」を具体的に解釈すれば、それは、「従業員の雇用」に対して言及できるのかどうか、そして、「他の従業員の労働時間」に関して言及、さらには決定権を持つかどうかで判断すればほとんど間違いないことになります。果たして、日本の一般企業の「管理職」と呼ばれる人々の中で、そんな権限を約束されている人がどれだけいるでしょうか?
 この点から考えても、管理職の方はいま一度残業代について、ご自身の立場と照らし合わせて再考する必要があると言えるでしょう。